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ティータイムは貴女と


・壱・


 彼女の話が耳に入ってきたのは、柱になって、割とすぐのことだった。

 僅か半年で最終選別を通った女の子。

 噂話はあまり当てにはならなかった。凄まじい膂力(りょりょく)に大柄で、中身は殿方じゃない? と、尾鰭(おひれ)が付いていた。

 当時、鬼殺隊の話題は、甲(きのえ)の煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)の話(それ)で持ちきりだった。次の柱はまず間違いなく彼だろうと、誰もが疑わなかった。彼の父の、槇寿郎(しんじゅろう)のあまり好ましくはない話も、杏寿郎の活躍のお蔭で、すっかりなりを潜めたものだ。

 その、彼の、継子(つぐこ)。

 それがまた、話の種になったのだろうと思う。二人が共同で帝都の任務に当たったときは、それはもう、鬼殺隊内が祭の如く湧いたものだ。

 杏寿郎にとっては、柱になった、十二鬼月(きづき)を倒した戦いだったからである。

『もし、彼女が私と同じ頃に選別を受けていたら、どうなっていただろう?』

 今になって、時々、思う。

 聞けば、入隊の理由も、初めは理解しがたかった。疑問が湧いたものだ。

 全く境遇の違う女の子。

 自分が切望していた身体を持ち得ていた、彼女。

 同じ時に選別を受けていたなら、羨ましくて、しょうがなかったかも知れない。

 彼女のことは何も理解できないまま、一方的に、嫌っていたかも知れない。彼女には彼女なりの、苦労もあったろうに。それも、分からないまま。

「…」

 しのぶは、甘露寺邸(かんろじてい)の呼び鈴を鳴らした。

 手にしていた紙袋を、咄嗟に後ろに隠す。

「はいは~い!」

 明るい彼女の声が屋敷の奥の方から聞こえた。その大きさに、しのぶは小さな笑声を立てる。

 程なくして、隊服に洋風の割烹着(かっぽうぎ)姿の彼女が現れた。確か、『えぷろん』と彼女が前に話していた気がする。

 桃色のそれは彼女によく似合ってはいるのだが、隊服に合わせると流石に可笑しい。どことなく違和感のある出で立ちに、しのぶは一瞬言葉を失った。

「あ、ごめんね! 夕刻までには任務に出発しないといけないのよ~」

『あ。そうなのね』

 と、しのぶの顔が得心したものになった。

「どうしたの? しのぶちゃん」

「お誕生日おめでとうございます、甘露寺さん!」

 しのぶは満面に笑みを浮かべて、

「遊びに来ちゃいました。でも…忙しかったです?」

「! 嬉しい~~~~!!」

 彼女は兎のように飛び跳ねた。三つ編みが踊る。挙句、 ぎゅうっと抱き締められて、「ふふっ」と声が出てしまった。

「はい! これ。贈り物」

「なになに!? 開けてもいい? じゃなかった、どうぞ、上がって!」

「ありがとう、お邪魔します」

「こちらこそありがとう! しのぶちゃん!」

 彼女は紙袋を胸に抱き締めて、頬を赤らめた。

 通されたのは、台所だった。

 既に作りたい物の工程の半分ほどは終えているような、机の上の状態。散乱した器具を見て、

「相変わらずですねぇ」

 くすくすと笑いながら言うと、蜜璃(みつり)は「えへへ」と照れた様子で笑った。

「ごめんね~、今、ちぃずけえきを作ってたの」

「ちぃずけえき? ああ、洋風のお菓子ですね」

「うん。遊びに行きたかったけど、任務入っちゃったし。仕方ないから自分で自分を慰めてた」

「あはは」

「だから、しのぶちゃんが来てくれて、すっごく嬉しい! ありがと!」

「手伝ってもいいですか? けぇきを作るのは初めてですけど」

 手伝う気満々で、手を洗いながら言う。蜜璃がころころと笑った。

「もちろん! じゃ、早速。これかき混ぜてくれる?」

「はい。ん? しゃもじで?」

「うんうん」

 手渡された物を手に、朗らかな笑顔の恋柱を見上げた。

「これでね? さっくりと混ぜるの~」

 一度、蜜璃が見本を見せてくれる。

 ぼうるの中の、粉っぽかったくりぃむが、見る間に艶を増した。

「これだけでも美味しそうですね!」

「だよね~っ」

 蜜璃の表情が嬉しそうだ。

「じゃ、あとはしのぶちゃんに」

「はい」

 先程の蜜璃の手際を思い出しながら、しのぶはぼうるを抱えてさっくりと混ぜ始めた。

『空気を入れるような感じかな?』

 すぐにコツを掴める辺りは、流石だ。

 混ぜ終わった物を見せようと蜜璃に目をやると、彼女は、異国より取り寄せたおーぶんに火を入れて、温度調節をしているところだった。

 声を掛けるのはしばし待つ。

 ふう、と一息ついたところで、

「これでどうかしら?」

 話しかけると、蜜璃は両手を合わせて大きく頷いた。

 冷蔵庫から、寝かせて置いた生地を取り出す。

「今度はこれを延ばすのよ~」

 小麦粉を卓上にたっぷり引いて、その生地を乗せる。変な器具をまた目に留めて、しのぶは蜜璃を見た。

「これはね、麺棒(ろーらー)。見てて!」

 真ん中の円筒に粉を振る。

 両脇の取っ手を掴み、円筒を生地に押し当てると、蜜璃の躯が前に少しずつ倒れるのに合わせて、ころころと生地の上を転がり延ばしていった。

「すごっ!」

「面白いでしょ!」

 二人、顔を見合わせて笑う。

「時々粉を掛けてあげて? じゃないと、生地がくっついちゃうから」

「はい」

 見様見真似だけども、しのぶはすっかり得意になった。

 時折零れる鼻歌に、後片付けを始めた蜜璃がくすりと笑う。

 洗い物を全て流し場に移動させ、水に付けた後はしのぶの手際の良さを見ていた。

「いい感じ! しのぶちゃん」

「そう? これ…どうするのでしょうか」

「これにね、敷くの」

 バターを塗り終えていた丸い型を取りだして、蜜璃がにっこりと笑う。

「分かりました」

 と、しのぶは空気が入らないように、型に合わせて生地を丁寧に敷いた。

 できた物を蜜璃に手渡すと、彼女は、ふぉーくと言われる先の尖った物で、何度か生地を突く。そうして、

「これに、さっきのを流し込んでね」

「入れていいんです? 全部?」

「うん!」

 初めての経験に、胸を高鳴らせる。

 型から零れ出ないように、慎重にぼうるを傾けた。

 ゆっくりと、くりぃむが流れ込んでいく。着物の帯のように折り返し重なる様に、瞳が輝いた。

 全て入れ終わって蜜璃を見上げる。

 彼女は型を手にすると、とんとんと軽快に、卓に二三度打ち付けた。表面が滑らかに、平になる。

「よし! おーぶんに入れよう!」

「わあ。後は焼き上がりを待つだけなんですね?」

「そう!」

 しのぶに鍋掴みを渡す。要領を告げると、しのぶはゆっくりとおーぶんに型を入れた。

 振り返り思わず笑顔になると、

「ほんっと! 嬉しい! しのぶちゃんにばーすでーけぇき作って貰っちゃった!」

「殆ど甘露寺さんが作った後でしたけど」

「ううん。そんなことないよう! えへへ。嬉しいなぁ」

「焼き上がりが楽しみですね! 紅茶でも入れましょうか」

「いいね! そうしよ~!」

 二人の明るい談笑が、一頻り台所に響いた。

・弐・

 何となく、

『話しかけてみようかな』

 そう思ったのは、あの時。

 その月の最終選別は、生き残った隊士達が多かった。彼女も例に漏れず、だったが、女性の隊士がとにかく多かった。

 隊服の採寸には別室が設けられ、男女別に同時刻に採寸されることになった。

『こんなこと、初めてかも?』

 当然のように、しのぶも手伝いに駆り出された。

 御館様の話が終わって、移動前の座敷は異様な雰囲気に包まれていた。しのぶは一旦退出し、採寸の部屋の確認に足を伸ばした後のことだった。

 再び座敷の出入り口に向かう角を曲がろうとしたとき、歩が止まった。

 廊下の向こうから、若い女性隊士達の賑わう声が聞こえたからだ。

『…』

 何となく、壁により掛かって耳を澄ました。

「あの人、蟲柱って言ったっけ?」

 誰かが口火を切った。

 先程の採寸の説明で、御館様に紹介され、彼女らとは顔を合わせたばかりだった。

 彼女らの含み笑いが胸の奥に波を立たせる。

 心が少し、ささくれる気がした。

「すっごい美人なのにね。蟲だって! 凄くない?」

 声色は決して、歓迎すべきものではなかった。明らかに、馬鹿にしている。

「水とか炎とかならさ、分かるけど。蟲って。あはは! ないよね!」

「ね! あたしだったら絶対ヤダぁ」

 複数の笑い声が響いた。

 誰かが、

「ね? 甘露寺(かんろじ)さん? そう思わない?」

 噂の炎の継子(女の子)に声を掛けた。

 同意を求めると言うことは、彼女は笑わなかったのだろう。

「よく分からないけど、」

 彼女の声色は本当に、首を傾げる様子だった。だが、続いた言葉はとても明るく、

「あたしなら、ゴキブリ並に生き残れる術捜すわぁ」

『ぷ』

 危うく、声が漏れ出るところだった。

「…は?」

 意味が通じなかったらしい、誰かが怪訝そうな一言を発した。

 噂の彼女は、

「ふふ! だってあたし、貴女たちみたいに選り好んで生き残れる自信も、実力も、無いもの~!」

 思わず、腹を抱えた。

 震える身を押さえるのに必死になった。

 何とも言えない間がそこに広がって、女性陣は口を閉ざした。

「ねえねえ、採寸の部屋ってこっちかしら?」

 彼女は変わらぬ明るい声で、みんなに問いかけた。

 だが、答える様子はない。分からないのだから無理もないだろうとは思ったが、知っていても、今の彼女に答えたかどうかは怪しい。

 ただ、彼女の方は、悪気はなかったようだ。

 しのぶは、角から何食わぬ笑顔で姿を現す。

「!」

 何人かの表情が俄に青ざめた。

 素知らぬ笑顔で、

「お待たせしました。採寸の部屋はこちらになりますよ」

 す、と手を差し出して方向を示すと、

「はぁい! ありがとうございます!」

 彼女が満面の笑みで答えた。

「貴女、名前は?」

「あ、はい! 甘露寺蜜璃です! 宜しくお願いします!」

 何となく杏寿郎を彷彿とさせる快活な声で、彼女は名乗ったのだった。

「…」

 しのぶは、てぃーかっぷを卓上に置いた。

 ふと、

「ね、初めて会ったときのこと、覚えてます?」

 ばたーの焼ける香ばしい匂いがしてきた頃、しのぶは蜜璃(みつり)を見た。

 彼女は渡した贈り物の、まぐかっぷの猫柄に視線が釘付けだった。何度、「かわいい!」「ありがと!」と連呼されたことか。

 彼女は漸くそれを卓上に置くと、紅茶を中に注ぎながら記憶を弄った。

「ん~…うん。確か、選別終わってすぐの時だよね? 御館様からその後のこと、説明されて」

「そうそう」

 覚えてた、と、少し嬉しくなった。

「あの時何があったか、覚えてます? 甘露寺さん、女の子達と話してたでしょう?」

「ん? そうだっけ?」

『あれ?』

 首を傾げた。

 記憶は美化されているのだろうか? 一瞬、そんな思いが脳裏を過ぎった。

 その時あったことを説明した。最後に噂の彼女が放った言葉を伝えると、蜜璃は、大笑した。

「なにそれ、ひっどいね!」

「貴女の言葉ですよ」

「えっ!?」

 くるくる変わる蜜璃の表情に、しのぶも笑い出した。

「覚えてないです?」

「…覚えてない……」

 次第に青ざめる様子に、しのぶは口元に手を当てた。

「でも…なんか、そういうこと言った気がする…」

 蜜璃が小さな溜息をつく。

 空いた間を静かに待っていると、

「あの頃ね、私悩んでて」

 蜜璃が困ったような笑顔を見せた。

「今だから言えるけど。あの頃、『炎の継子(つぐこ)』って言葉ばっかり一人歩きしてて。煉獄(れんごく)さん大好きだったし、尊敬してたから誇り高くもあったけど、重荷でもあって」

「…似たような経験、ありますよ」

「そうなの!? しのぶちゃんが?」

「ええ。姉が先に、柱になりましたから」

「そっかぁ…」

 蜜璃は紅茶に視線を落とした。

「煉獄さんが柱になったあの戦いの時、漸く私、自分の型を見つけたんだ。それまでね、炎の型、上手く使えなくて。呼吸も紡げなかった…」

「そんな話は、とんと聞かなかったです。上層部は、煉獄さんと甘露寺さんの近い将来を思い描いて、和気藹々としていましたよ」

 蜜璃が面を上げて、何とも言えず笑みを浮かべる。言ったことには胸が痛んだのかも知れない、彼女はそれには触れずに、

「きっとね、しのぶちゃんに先に会えていなかったら、私、やめてたかも。鬼殺隊」

「え?」

 少し、目が丸くなった。

 蜜璃が続ける。

「女の子との会話は、さっき、初めて思い出したって言っていいほど、…忘れてた。あの時私、別のこと考えてたから」

 その瞳が、あの時に飛んだようだった。

・参・

 鉱石を選ぶ皆の後ろ姿を見ながら、自分の順番を待った。

『これで、入隊…』

 本当にこれでいいのか、今更迷いが生じた。

『教えて貰った炎の呼吸も、上手くできないのに…』

 最終選別に送り出されるとき、杏寿郎(きょうじゅろう)は言った。

「甘露寺はいずれ、俺をも超える剣士になるだろう!」

 肩にぽん、と置かれた手の温もりを、今でも覚えている。

「君の育手(そだて)になれて俺は幸せ者だ! 誇りに思う!」

 それはこちらの言葉です。

 そう、咄嗟に言えなかった。

 嬉しかったのに、見つめ返すだけで何も言えない。恥ずかしくもなった。

 自分を信じて疑わない師範の熱い眼差しが、胸を貫くようだった。努力をすればするほど、空回りをしている気がした。

『こんな気持ちのままで、最終選別…生き残れるのかな』

 杏寿郎が渡してくれた日輪刀を、瞼を伏せて強く抱き締めた。

「頑張れ! 行ってこい!」

 笑顔で送り出してくれた杏寿郎は眩しくて、直視できなかった。

 そして、藤襲山(ふじかさねやま)で七日間を生き延びて、二度目の驚愕に見舞われた。

 選別に挑んだ殆どが生き残ったのだが…、その理由が、二、三回くらい前に試験に挑んだ、宍色(ししいろ)の髪の少年が、鬼を殆ど刈り尽くした後だったからと、知ったからだ。

 自分の才能のなさを痛感する事実だった。

『ここも…自分の居場所じゃないのかも知れない。戻ったら、一度…煉獄さんに相談に行こう…』

 溜息をついて、猩々(しょうじょう)緋鉱石(ひこうせき)を選んだ。

 刹那、鋭く視線を向けてきた者がいた。はっとして、そちらを見る。

『蟲柱、って…御館様さっきおっしゃってたっけ…』

 ぺこりと頭を下げる。

 相手も笑顔で返してはくれたが、目は笑っていなかった。心の奥を、見透かされた気がした。

「ものすごくね、」

 紅茶を一口喉奥に押し流してから、蜜璃は言った。

「怖かった。あの時のしのぶちゃん」

「…そんなこと、ありましたっけ」

 先程の蜜璃の言葉を真似て言うと、二人は、小さく笑い合った。

「その時ね。思ったの。蟲の呼吸って、しのぶちゃんが初めてだよね?」

「…恐らく、そうですね」

「この女性(ひと)は、自分で自分に勝った女性(ひと)なんだって」

「!」

 蜜璃はまた、紅茶を見つめた。

「誰の呼吸の真似でもない、自分で見つけた型。自分らしく自分を活かす方法。ああ、すごいなって。その時思って。だからかな? その後の女の子達との会話も、そんな風に意地悪くなっちゃったのかも」

「そう…でしたか」

「あの後ね!」

 蜜璃は一呼吸置いて、気持ちを切り替えた。

 声色が明るくなる。

「伊黒(いぐろ)さんにも会って。まだ柱ではなかったけど、少し話す機会があったの」

「柱前に、出会ってましたか」

「うん。すっごく人懐こくて可愛かったから」

「伊黒さん?」

「あはは! 違う違う、鏑丸(かぶらまる)くん」

「ああ。ふふっ」

「彼の話になって。その時聞いたの。伊黒さんも、誰の呼吸も使ってないって。槇寿郎(しんじゅろう)さんに、一頃手解きを受けていたらしいんだけど」

「へぇ…!」

「それからね…。煉獄さんが柱になって。後を追いかけることに抵抗がなくなって。より、自分らしく頑張れるようになった…。日輪刀も、今の形に作り直して貰って」

「甘露寺さん…」

「あの時の、しのぶちゃんの眼差しが何もかもの、始まりだよ! 私にとっては」

 気恥ずかしそうに笑った蜜璃に、しのぶは何とも言えない顔になった。

『不思議…』

「いつも思ってました、私の方が、甘露持さんに元気を貰ってるって」

「え?」

「甘露寺さんの笑顔が、私は好き」

 瞬時に、蜜璃の顔が熟れた林檎のようになる。

 こんな風にくるくる変わる表情も。偽りなく、好きだと思った。

 不意に、おーぶんが軽快な音を立てた。

「「あ」」

 二人顔を見合わせる。

 焼けたね! と、表情が一緒になった。

「食べてくでしょ!? もう少し時間あるから!」

「もちろん! ねえねえ、それで、伊黒さんとはその後どうなりました?」

 おーぶんを開けた蜜璃の手から、型が滑り落ちそうになった。

「はわわわわわ!」

 蜜璃は大きな鍋掴みの上で何度か、型をお手玉した。

 しのぶが朗らかに笑う。

「もう! 不意打ち~~~!」

「あはは!」

 その笑顔は、蜜璃にしか知り得ない、しのぶの楽しげな一面だった。

 勿論それは、二人とも意識はしていない。

 ただ、二人、会話をするときだけは日常に戻るようだった。それが、とても嬉しかった。

「改めて。お誕生日おめでとう、甘露寺さん!」

「ありがと! しのぶちゃん!」

 縁を合わせたまぐかっぷが、乾杯を奏でる。

 揺れた紅茶が芳しい香りを立てて、二人を包んだ。

ティータイムは貴女と・完

『ティータイム』・壱・: テキスト
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