用語について
第七話掲載完了時点
・死渡(しと)・
現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)を繋ぐ人達のこと。各地方に、基本、三人いる。
・狩人(もりびと)・
退魔の力を持った死渡のこと。
継国地方では、『椿の宮(死宮)』の『狩人』と言われる。
退魔の力を言葉に乗せることを、『禍詞(いみことば)』と言う。
・防人(さきもり)・
浄化の力を持った死渡のこと。
継国地方では、『躑躅の宮(生宮)』の『防人』と言われる。
浄化の力を言葉に乗せることを、『祓詞(はらえことば)』と言う。
・案内人(あないにん)・
幽体に幽世があることを伝え、導く死渡のこと。
多くはそれで幽世へ渡っていくが、中には現世での無念を消化できず、狩人へ相談に向かわせることもある。
・五つの力
1.退魔:多くは死者の悪しき心から産み出される鬼を退ける力。
2.浄化:多くは生者の悪しき心から生み出される鬼を清める力。
3.昇華:死者を天国或いは地獄へ送る力(=閻魔の役割と同等。後述)。
4.降臨:現世に天国或いは地獄に住まう神々を呼び寄せる力。
5.具現:天国或いは地獄の神々より力そのものを与えられ行使できること。
・幽世・
閻魔(えんま)のいる死者統轄所のこと。現世では広く『あの世』と言われるが、厳密には異なる。
幽世こと死者統轄所では、閻魔の裁決によって、死者は天国か地獄へ行き先が振り分けられる。大抵が地獄行きなため、地獄の統括者でもある閻魔が幽世の統括を兼任している。
・現世・
生きた人間が住まう場所。
・憂世(うきよ)・
幽世に行かず、現世で彷徨うことも赦されず、無念に飲み込まれた魂の行き着いた場所。常に両腕を闇の狭間から天へと伸ばし、死者や生者を飲み込もうとしている。
強い念を持つ者は禍(まが)い者として現れ、現世で無念を晴らそうと悪事を働く場合もある。