継国神社
―呼称ー
・お社(やしろ)さん
・継国神社(つぎくにさん) 等
・神社と桜町・
神社は継国山(標高2000メートル級)の八合目にある。
神院(しんいん)(=舞殿(まいどの))・本殿(ほんでん)・拝殿(はいでん)・八幡宮(まちまんぐう)(=奥の院)・神楽殿(かぐらでん)・宝物殿(ほうもつでん)・各庵(かくいおり)・小社(おやしろ)からなり、継国地方一帯を治めている。
継国山(つぎくにさん)自体は麓(ふもと)から登ることもできるが、観光客用に六合目まではロープウェイが設置。
ロープウェイ山頂駅(六合目)にて、一般参詣道(=南ルート)と本格登山・修験道(しゅげんどう)(=北ルート)に分かれ、修験道は県警への届け出がないと登れない。
継国山頂には神院(舞殿)があるが、一般人が拝するなら山椿(やまつばき)の咲き誇る険しい修験道を行くしかなく、今では殆ど登頂する者も見られなくなった。また、修験道から拝する舞殿は、『椿の宮(死宮)』と呼ばれている。
一般参詣道は神社までの道のりを差し、神社から舞殿までの道は、普段は公開されていない。こちらから舞殿を拝した場合は、『躑躅の宮(生宮)』と呼ばれ、晩春には山躑躅(やまつつじ)、秋には萩(はぎ)や女郎花(おみなえし)の麗しい様を見ることができる。
麓の駐車場は500台程も停められる大規模なもの。
登山口・ロープウェイ駅もあるが、当然、ビジターセンター、宿泊施設、土産物通り、食事処など揃っており、桜町に住む者達殆どの職場だったりする。
縁壱はその全てのオーナーでもあるわけだが、経営には疎いので、巌勝と複数人の氏子(うじこ)に任せているようだ。
・神院(舞殿)・
歴代神主が必要に応じ、死者を幽世へ送ってきた大切な場所。
ヒノカミ神楽が伝承で伝わっているようだが、巌勝の舞は違うものらしい。
それを知るのは継国一族と胡蝶一族のみのはずだが、どうやら手鞠唄がそれを広めてしまっているらしく、巌勝は相当ご立腹。
そのため巌勝の元に舞い込む珍事は増え、最近は縁壱も、よく舞殿で舞っているようだ。
継国の神々を纏めている山神様こと継国様は、縁壱やカナエがお気に入りのようだ。縁壱からみて神は少しばかり問題児(風変わり)なようだが、継国地方が豊かで平和なのは、偏に、縁壱と継国様の関係が良好だからだと思われる。
継国様は、縁壱には、末永く継国を護って欲しいと願っている。
・手鞠唄・
古くから継国地方に伝わる遊び歌。手鞠をついたり天へ弾いたりしながら唄われた。じわりじわりと全国へ広がりつつある。
継国さん 継国さん
陽の見櫓の神楽舞 お困りでしたらおいでませ
南の躑躅の山奥に 鬼の屍踏み越えて
継国さん 継国さん
月の見櫓の剣舞唄 泡沫の夢に紡ぎます
北の椿の山奥に ぽとりと首を落としませ
継国さん 継国さん
継国さん 継国さん……